分散型金融(DeFi)の推進に向けて、株式会社techtec(代表取締役CEO:田上智裕)、Maker Foundation(Japan Lead:Kathleen Chu)、Kyber Network(日本マーケティング責任者:堀次泰介)、株式会社HashHub(共同創業者CEO:平野淳也)、Fintertech株式会社(代表取締役社長:武田誠)、Stake Technologies株式会社(代表取締役CEO:渡辺創太)、ソラミツ株式会社(CFO:大竹勝博)、FRAME00株式会社(CEO:原麻由美、CTO:Aggre)、Fracton Ventures株式会社(Co-Founder:鈴木雄大)は、日本におけるDeFiの普及を目的とした業界団体「Japan DeFi Alliance(発起人:田上智裕)」を設立いたしました。

設立背景・活動内容
ブロックチェーンの登場によって新たに生まれたDeFi市場ですが、世界的にもまだまだ未整備の黎明状態にあります。金融業界の変革が期待されるDeFiの普及・発展のために、国内市場を牽引する団体が必要でした。
DeFiの正しい知見を共有し、イノベーションを阻害しない適切な法規制を整備するためにJDAが中心となって金融領域におけるブロックチェーン活用を推進していきます。
JDAでは、主に次の活動を行います。
ナレッジ共有:DeFiを普及させるために、正しい理解が進むようナレッジ共有の場を創出します。具体的には、セミナーやカンファレンスの開催、海外プレイヤーを招待しての勉強会などを実施していきます。
ビジネスマッチング:会員同士にシナジーが生まれるようビジネスマッチングを積極的に行なっていきます。黎明期のDeFi業界において、日本国内からもプレイヤーが出てくることは重要な意味を持ちます。
政策提言:金融業界に変革をもたらしうるDeFiの未来を決めるのは適切な法規制です。他国の規制動向をキャッチアップし、最適な規制が整備されるよう提言を続けていきます。
今後について
日本におけるDeFiの普及に向けて様々な活動を行って参ります。黎明期の業界において、まずは国内からの事例を増やしていくことが重要だと考え、そのためにJDAへの参画企業・団体を幅広く募集いたします。
JDAに参画することで、DeFiに関する正しい知見やノウハウを獲得できるだけでなく、企業間の繋がりを創出することができます。参画のお申し込みは順次開始していきますので、入会をご希望の企業・団体様は下記JDAのホームページより購読登録フォームにご登録の上お知らせをお待ちください。
JDAのウェブサイトはこちら:https://jda-defi.org/
また、日本におけるDeFiの普及を進めるべく、様々な他業界の企業・団体様とのコラボレーションを期待しています。イベント開催や情報交換など、ご一緒できる企業・団体様がいらっしゃいましたらホームページよりお気軽にお問い合わせください。
創設メンバー・コメント
JDAは、国内外を代表する以下のブロックチェーン企業・団体によって創設されました。
株式会社techtec
Techtecは、教育・金融分野でのブロックチェーン活用を進めるWeb3.0企業です。eラーニングサービス「PoL(ポル)」で生成された学習データをブロックチェーンに記録することで、学習者ごとの学習履歴(ラーニングスコア)を改ざん困難な状態で学習者自らが管理することができます。このラーニングスコアを金融サービス(DeFi)へ接続することにより、学習するほど多くの選択肢を得ることができる、そんな社会の実現を目指しています。
代表取締役CEO / 田上智裕
「分散型金融(DeFi)は、ブロックチェーンの実現するWeb3.0を代表する大きな変革の1つです。この度のアクションに賛同してくれた創設メンバーの皆さんには感謝すると同時に、これから共に未来の社会を作り上げていけることにワクワクしています。JDAの発起人として、オープンかつフラットな未来の社会を実現することに貢献していきます。JDAでは、共に日本でのDeFi発展を推進してくれるメンバーを幅広く募集しています。」
Maker Foundation
MakerDAOとは、世界初の公平な価格が安定した暗号通貨であるDaiの生成を可能にしている自律分散型組織です。Daiは、Makerプロトコルと呼ばれるスマートコントラクトと、コミュニティガバナンスを通じて、ボラティリティを取り除いています。Maker Foundationは、Makerコミュニティの一部です。
Japan Lead / Kathleen Chu
「分散型金融とは、ソフトウェアコードを使って、個人のグローバルな金融市場へのアクセスを向上させる次世代型金融システムです。DeFiを牽引しているMakerDAOは、世界経済に安定性と透明性をもたらすこを目的とした分散型コミュニティです。その一環として、Maker Foundationは、MakerDAOとDeFiについての知識を教育し共有することに尽力しており、、日本におけるDeFiの理解に貢献できる機会を頂き、感謝しております。」
Kyber Network
Kyber Networkは、DeFi(Decentralized Finance, 分散型金融)における流動性を提供するオンチェーン・プロトコルです。
日本マーケティング責任者 / 堀次泰介
「Ethereumなどを利用したDeFiは、世界中で無視できない大きなムーブメントを起こしています。しかし長らく、主に情報の欠如や規制の不確実性から、日本では特に開発者の方々の参画が難しい状況にありました。専門的知識を持ったJDAが、企業や政府の方々へ適切な情報提供と提言を行うことにより、日本におけるDeFi開発と利用の促進に大いに貢献できると信じております。」
株式会社HashHub
2018年4月に設立。「We Build Choice」を掲げて新しいコンテキストを前提にした選択肢を創出します。ブロックチェーン総合企業としてHashHubレンディングをはじめとした金融サービス、ブロックチェーン業界リサーチレポート提供、国内企業をクライアントにしたブロックチェーン関連の開発支援などを行っています。また、東京大学周辺エリアを拠点に国内外のブロックチェーンのスタートアップ・開発者が集うコワーキングスペースを運営しています。
共同創業者CEO / 平野淳也
「明治初期の人にとっては、株式会社・銀行・株式市場は全て新しい概念でした。そして先人はその新しい概念に向き合って今日の生活を支える産業基盤を作りました。今日を生きる私たちにとって、パブリックブロックチェーンおよびそのステート上で金融流動性が表現されることは新しい概念であり、恐らく次世代の産業基盤になるはずです。JDA設立が、その新しい概念を社会に結びつける一歩になればと思います。」
Fintertech株式会社
Fintertechは、大和証券グループ本社とクレディセゾンの合弁会社です。両社が創業来培ってきた証券・金融ビジネスのノウハウを礎としながら、最先端のテクノロジーの活用や外部企業との連携により次世代金融サービスを機動的且つ柔軟に創出することを目指しています。現在、国内唯一の暗号資産を担保とする「デジタルアセット担保ローン事業」と、オンライン投げ銭SaaSの「KASSAI事業」を展開しています。
代表取締役社長 / 武田誠
「分散型金融はこれまで硬直的で拡張性が低かった金融サービスに劇的な変化をもたらすゲームチェンジャーになる可能性を持っています。一方で規制の在り方や、AML等今後議論しなければならない課題を多く残しています。その中でも最大の課題は、マネーレゴとも呼ばれる複雑化を続けるDeFiサービスに対する理解です。専門的かつ適切な情報提供を行うことは、日本におけるDeFi活用・発展の要となると考えており、その活動に参加できる機会を得られたことに感謝しております。」
Stake Technologies株式会社
日本発となるパブリックブロックチェーンであるPlasm Networkを開発。Polkadotのテストネットに世界初の接続成功、Binanceから資金調達などの実績を持つ。巨大企業がデータを管理するWeb2.0から脱却しパブリックブロックチェーンを基盤とした人間中心のWebであるWeb3.0の実現を目指している。
代表取締役CEO / 渡辺創太
「分散金融はパブリックブロックチェーンにおいて最も進んでいる分野であり日本から分散金融のトレンドを作っていけることを大変嬉しく思うとともに責任も感じています。JDAが日本の分散金融をネクストステージに押し上げることができるように貢献していきます。」
ソラミツ株式会社
ソラミツは、ブロックチェーン技術の開発と、これを活用した新たなアプリケーションやサービスの提供を目的とする会社です。Linux財団が主催するオープンソースプロジェクトHyperledger Projectにブロックチェーンプラットフォーム Hyperledger Iroha(ハイパーレジャーいろは)を開発・提供しました。また、カンボジア国立銀行と共同開発した、世界で最初の中央銀行デジタル通貨 Bakong(バコン)は、カンボジア国内で利用に供されています。
CFO / 大竹勝博
「DeFiは、ブロックチェーンの最初に発明された時における根本的な理念を最も良く体現する応用分野であると考えております。ソラミツでも創立以来DeFiを実現するための技術の開発に取り組み、結果が出始めるフェーズに到達しました。今後はさらにユースケースを積み上げて斯界の発展に貢献したいと考えています。」
FRAME00株式会社
Dev Protocolは、ステーキングを通じてクリエイターと支援者の双方に報酬を与え、世界初の持続可能なインセンティブモデルを実現する日本発の分散型プロトコルです。収益化が難しく、善意の寄付に依存していたOSSコミュニティにおいて、世界各地から多くのOSS開発者がDev Protocolによって収益化に成功しています。
CEO / 原麻由美、CTO / Aggre
「DeFiは、オープンソースの世界で起きているイノベーションに経済的自由を与え、コラボレーションを急速に加速させる大きな可能性を持った新しい金融システムです。FRAME00は、オンチェーンミドルウェアDev Protocolの創設企業であり、早期の完全分散化(DAO)を計画しています。」
Fracton Ventures株式会社
Fracton VenturesはWeb3.0の未来を支援者ではなく貢献者として共創していく専門家集団です。Web3.0社会の実現に向けてグローバルエコシステムの一助を担うべく活動を行うと共に、サステナブルかつオープンなプロトコルを育てる為のトークン設計を行っていきます。
Co-Founder / 鈴木雄大
「日本でDeFi(分散型金融)領域の普及に取り組む組織が立ち上がったことを、その発起企業の一社として参画できますことを大変嬉しく思います。当団体を通じて日本においてのDeFiの拡大を模索すると同時に、DeFiを含むWeb3.0社会の構築や、DAO(decentralized autonomous organization)の仕組みにも当社として貢献していきたいと考えております。」
DeFiとは
暗号資産(仮想通貨)の誕生以降、長らくブロックチェーンの活用事例は生まれてきませんでした。そんな中、金融領域におけるブロックチェーン活用が目覚ましい発展を遂げています。
DeFiとはDecentralized Financeの略で、日本語では分散型金融と呼ばれます。文字通り、ブロックチェーンを活用することで金融事業から運営者を排除した非中央集権型のサービスの総称です。
全ての金融サービスがスマートコントラクト(自動実行プログラム)によって同期し、外部の金融サービスと連携する際の複雑な作業が一切不要となります。そのため、「レゴブロック」を表現に用いることが一般的です。
レゴを積み重ねるように金融サービスを構築可能な点が特徴であり、海外では「Better Banking」や「BaaS(Banking as a Service)」としても表現されています。FinTechでも同様の表現が用いられますが、FinTechは既存金融のアップデートであるのに対し、DeFiは金融を根本から作り変えるイメージです。
主な革新性として、次の3つがあげられます。
・金融サービスの開発を解き放つ
全てのサービスがブロックチェーンという共通基盤で統一されているためそれぞれに相互互換性があるため、自前で作り込まず他のサービスに接続することで簡単に機能を拡張することができます。
・金融サービスへのアクセスを解き放つ
運営者が存在しないということは、そこには国境も存在しないということを意味します。スマートフォンさえあれば、誰でも金融サービスを享受できるのです。
全世界におけるスマートフォンの普及率は、今や銀行口座の開設率を遥かに上回ります。しかしながら、銀行口座を有していないがために金融サービスを享受できない人々が、世界中には数多く存在しているのです。DeFiはここに、金融サービスを届けることができます。
・金融サービスを自動化する
全てのDeFiサービスは、スマートコントラクトと呼ばれる自動実行プログラムによって動きます。全ての金融サービスが瞬間的に自動実行されるため、経済活動の速度が著しく高まります。
世界的に著名な投資ファンドのAndreessen Horowitz(a16z)やUnion Square Ventures(USV)、Sequoia Capitalといった面々も、DeFi関連サービスへの投資を積極的に行なっています。
【Japan DeFi Alliance(JDA)概要】
名称 :Japan DeFi Alliance
発起人 :株式会社techtec代表取締役CEO 田上 智裕
創設 :2021年2月
【本件に関するお問い合わせ先】
Japan DeFi Alliance事務局
Email:info@techtec.co.jp